ブラック会社を6ヶ月で辞めてフリーランスになったジョーです。
「今いる会社がブラックなんだけど辞めてフリーランスになりたい」という方のために、ぼくの過去をお話しします。
大学生時代
ぼくは基本的に、意識高いだけで実力が伴わない系大学生でした。
内定が出なくて心折れてフィリピンのセブへ語学留学に行ったりしました。
参考:セブ語学留学体験記vol.1 きっかけはゴミのごとき大学生活
4年生の10月にようやく内定が出て、「ここから夢のように素晴らしい生活が始まる」と確信。
そんなふうに考えていた時期が……ぼくにもありました。
『甘えるな』
さて、新卒として入社したのはSEの会社でした。
システムエンジニア。
SEといえば黒、黒といえばブラック。
毎日にわたる長時間のサービス残業や休日出勤などはもちろん、新人歓迎会と称した「30分に及ぶ一発芸の強要」、勉強会への強制出席および大長編論文の提出・発表・アフターレポートなど、なかなかにパンチの効いた職場環境でした。
当時、「メンター制度」なる新人ケアサポートが導入されており新入社員は指定された先輩社員にいろいろ相談することができました。
その先輩に「辞めたいです」的なことをほのめかしたところ、
「は?」
「何考えてんの?」
「おまえ社会なめてるだろ」
「そんなんじゃ社会渡っていけない」
「甘えるな」
等、非常に具体的かつ建設的な意見を頂戴いたしました。
なおこの際、先輩は
「自分が新人のころはいかにサービス残業をして努力したか」
「おかげで今自分はこんなに充実して立派な大人になっている」
ということをタバコの煙が苦手なので控えていただけますかと差し出がましくも申し上げたぼくに向かって副流煙を大量に吹きかけられ身振り手振りを交えて長時間にわたり語られましたが、まあ、何と言いますか、この間の連休に大阪に一人で旅行してきた体験談が今まさに人生の岐路に立っている一人の社会人の話をぶった切って「いかにたこ焼きが美味かったか」を語らねばならぬほど素晴らしいことなのかということを存じ奉り上げませんでしたと自らの不明を大変に恥じ入ったものでございます。
なるほど。
この会社でずっと我慢し続けたら、あの先輩のような人間になってしまう。
結果的にその先輩の存在が契機になり、ぼくは会社を辞めることにしました。
水面下の日常
ところで。
4月当初から何かきなくさいものを感じていたぼくは、以前から積極的に副業に精を出しておりました。
会社の規定で特に副業は禁止されていなかったので、ひたすらWebデザインをこなしました。
平日は、会社に行く前と帰ってきてからずっと。
休日は、出歩く時間も節約してひきこもって。
毎日の睡眠時間が2〜3時間という日々。
いつまで経っても目に見える結果が出ない時間。
慢性的な寝不足に悩まされながらも、平日のわずかな昼休憩中、暑い夏の日差しを見上げながら「いつまで頑張ればいいんだろう」「報われないのかもしれない」と胸がしめつけられるような不安に襲われていました。
心身ともにすり減らしながら、とにかく「道は間違っていない。必ず結果は出る」と思い込んで続けていくしかありませんでした。
夏の転機
そんなある日、ついに運命を変える出来事が起こりました。
1ヶ月間の副業の収入が、はじめて1万円を超えたのです。
吹けば飛ぶような金額ですが、ネットとパソコンだけで手に入れたそのお金は非常に大きなものに映りました。
それまで積み上げてきた技術がカタチになった瞬間でした。
この時、ぼくは思いました。
「1万円、稼げた」
「ならば10万円も稼げる……!」
自分の力を全力で過信できたので、一気に「会社を辞めることができる」という思いが限界突破しました。
その翌日、ぼくは会社に辞意を伝えました。
辞めてからの日々
その後、上司に呼び出されて何回か面談を行いましたが、基本的には大きなトラブルもなく無事に退職できました。
まだ副業だけでやっていくのは難しかったので、バイトをしながら生活していました。
それが2014年秋の話です。
フリーランスになって安定的な収入を得るまで
そして今年。
すなわち2017年。
ようやく何とか副業だけで食べていけるだけの収入になりました。
会社を辞めてから2年半が経っていました。
あ、来月から世界一周してきます。
まとめ
まあ何が言いたいかというと。
「会社を辞めても特に問題はない」
「フリーランスとして生きていくのは死ぬほど難しい」
この2つです。
めちゃくちゃ頑張ったので今は何とかなっています。
フリーランスは必ずしも安定的ではありませんが、とにかく自由です。
今はフリーランスになってよかったなと思います。
稼げない時のフリーランスは、それはそれは筆舌に尽くしがたいつらさがあります。ええ。
会社を辞める時は「その会社を辞めたいのか」「フリーランスになりたいのか」の動機分けをハッキリしておく必要があります。
前者なら、まず転職から考えてみましょう。
後者なら、働きながらスキルを学ぶのがおすすめです。