これは面白い論理パズルだ!
問題
どんな質問に対しても「はい」「いいえ」で正しく答える機械がある。
この機械は緑か赤のライトを点灯させて「はい」「いいえ」を表現する。
一方の色が「はい」、もう一方の色が「いいえ」を表す。
A国とB国がこの機械をつくった。
一方の国でつくられた機械は、緑が「はい」、赤が「いいえ」を表す。
もう一方の国でつくられた機械は、緑が「いいえ」、赤が「はい」を表す。
ただし、緑が「はい」を示す機械がA国製なのかB国製なのかは分かっていない。
いま、幼女の目の前に1台の機械がある。
幼女はそれがABどちらの国でつくられたのかを知りたい。
「はい」「いいえ」で答えられる質問を1回だけ機械にすることができる。
どんな質問をすればいい?
さあ、解いてみよう!
論理パズルの名問として知られる一作。
ロジックの楽しさがつまっています。
ヒントはなし。
少し下にスクロールすると答えがあります。
正解
「A国製の機械は、緑のライトが「はい」を表すの?」
機械が緑のライトを点灯させたら、その機械はA国でつくられたものである
解説
前提
上記の質問をして、機械が緑のライトを点灯させたとします。
このとき、緑のライトは「はい」「いいえ」どちらを意味しているのでしょう?
場合分けして考えていきます。
緑のライトが「はい」を表す場合
この場合に確定するのは
ということ。
そしていま機械は緑のライトを点灯させて「はい」と言っているので、目の前の機械はA国製ということが分かります。
緑のライトが「いいえ」を表す場合
この場合に確定するのは
ということ。
いま機械は緑のライトを点灯させて「いいえ」と言っているので、目の前の機械はA国製ということが分かります。
以上より、
「A国製の機械は、緑のライトが「はい」を表すの?」
という質問に対して機械が緑のライトを点灯させた時、ライトの意味が「はい」「いいえ」のどちらであってもその機械はA国製です。
もうひとつの前提
まったく同様の論理になるのですが、質問に対して機械が赤のライトを点灯した場合も考えていきましょう。
赤のライトが「はい」を表す場合
この場合に確定するのは
ということ。
そしていま機械は赤のライトを点灯させて「はい」と言っている。
A国の機械は緑のライトが「はい」。
つまり目の前で赤のライトを点灯させて「はい」と言っている機械はB国製です。
赤のライトが「いいえ」を表す場合
この場合に確定するのは
ということ。
そしていま機械は赤のライトを点灯させて「いいえ」と言っている。
A国の機械は緑のライトが「いいえ」。
つまり目の前で赤のライトを点灯させて「いいえ」と言っている機械はB国製です。
以上より、
「A国製の機械は、緑のライトが「はい」を表すの?」
という質問に対して機械が赤のライトを点灯させた時、ライトの意味が「はい」「いいえ」のどちらであってもその機械はB国製です。
参考
『The Riddle of Scheherazade: And Other Amazing Puzzles, Ancient and Modern』