論理クイズ「幼女と3機の飛行機」で地球一周問題にチャレンジ

問題

幼女Aは、飛行機で世界一周に挑戦する。

用意した飛行機はとても高速で、ちょうど6時間飛行すれば世界一周できる。

しかし機体には欠点があり、最大180キロリットルの燃料を積めるもののその量だときっかり世界半周分しか飛べない。

そこで、同じ飛行機をさらに2機用意し、それに乗るパイロット幼女B,Cの2名を用意した。

それぞれの飛行機は、瞬間的な急旋回が可能で、しかも空中で一瞬にして自機の燃料を好きなだけ他機に分け与えることができる。(複数可)

うまく空中給油を利用することで飛行距離を伸ばせる。

さて、幼女BCと協力した幼女Aの飛行機が世界一周するために各幼女はどのように行動すべきか?

ただし、飛行機が離着陸できる空港は世界に1つだけであり、そこが幼女たちにとってのスタート地点かつゴール地点になる。

また、空港に着陸した飛行機は一瞬で給油ができる。

そして、いずれの幼女も無事に生還しなければならないため、帰りの分の燃料はきちんと残しておかねばならない。

さあ、解いてみよう!

地球一周は約4万kmなので、それを6時間で成し遂げる時速は6666km/h。

北海道から沖縄まで20分で行けちゃうすさまじい超高速飛行機です。

さて、なんとかうまいこと幼女3人が協力して、幼女Aの飛行機を世界一周させることは可能でしょうか。

問題の形式的には
「幼女と5本のタイヤ」
「幼女と砂漠の横断」
に近いですが、割とひねりが加わってて面白いです。

少し下にスクロールすると答えがあります。

 

 

 

 

正解

西回りで世界一周すると仮定する。

  1. 飛行機A,B,Cの3機が燃料満タン(180キロリットル)の状態で同時に西に向かって飛び立つ
  2. 世界一周の1/8地点で、飛行機Cは飛行機A,Bに45キロリットルずつ給油。Cは空港へと帰還し燃料を補給しておく
  3. 世界一周の1/4地点で、飛行機Bは飛行機Aに45キロリットルを給油。Bは空港へと帰還し燃料を補給しておく
  4. 世界一周の1/2地点で、飛行機Cが空港から東回りで出発する
  5. 世界一周の3/4地点で、AとCが出会う。CはAに45キロリットルを給油。同時にBが空港から東回りで出発
  6. 世界一周の7/8地点で、ACとBが出会う。BはACにそれぞれ45キロリットルを給油し、3機は燃料が0になると同時に空港に帰還する

解説

早見表

Aの到達距離 Aの消費燃料 A燃料残り B燃料残り C燃料残り
 スタート 180 180 180
地球1/8周 45 135 135 135
(C空中給油) 180 180 45
地球2/8周 45 135 135 0(空港帰還)
(B空中給油) 180 90 0
地球4/8周 90 90 0(空港帰還) 180(空港給油)
地球6/8周 90 0 0 135
(C空中給油) 45 180(空港給油) 45
地球7/8周 45 0 135 0
(B空中給油) 45 45 45
地球一周 45 0 0 0

時系列順の詳細

スタート

3機の飛行機が、フルに燃料を積んで世界一周に出発します。

ここでは航路を西回りとします。

スタートから45分後

世界一周の8分の1地点に到達。

飛行機は燃料180キロリットルで世界の8分の4をフライトできるので、現時点で各飛行機は45キロリットルの燃料を消費。

それぞれ135キロリットルの燃料が残っています。

飛行機Cは、AとBに45キロリットルを分け与えます。

AとBは飛び続け、Cは残った燃料45キロリットルで無事に空港に帰還します。

Cは空港で燃料を満タンにしておきます。

スタートから90分後

世界一周の4分の1地点に到達。

ABの燃料残りはそれぞれ135キロリットル。

Bは45キロリットルをAに与え満タンにし、自身は残り90キロリットルの燃料で空港へと向かいます。

ここからAは1機で地球半周します。

スタートから180分後

Aが世界一周の2分の1地点に到達。

と同時に、Bが空港に到着します。

さらに同時に、Cが燃料を満タンにして東回りでAがいる方向へ向けて出発します。

このままだとAは地球4分の3周地点で燃料切れを起こすからです。

地球上の正反対の位置にいるAとCが互いを目指してスタートを切った時、空港に着陸したBは燃料を満タンにして最後の準備を待ちます。

スタートから270分後

Aが世界一周の4分の3地点に到達。

燃料切れを起こしたAが墜落を始めるまさにその時、AとCが感動的な出会いを果たします。

AはCから45キロリットルの燃料をもらい、AとCの燃料はそれぞれ45キロリットル。

これで両機は世界一周の8分の7地点まで飛ぶことができます。

残りの8分の1は?

この瞬間、その最後の距離を飛び切るための燃料を携えたBが東回りで空港を離陸します。

スタートから315分後

Aが世界一周の7/8地点に到達。

再びABCが揃います。

Bは燃料切れを起こしているACにそれぞれ45キロリットルを給油。
自身の燃料残りも45キロリットル。

これで、みんな無事に帰還できます。

スタートから360分(6時間)後

ABCの3機は燃料が0になると同時に空港に着陸。

彼女たちは偉業を成し遂げました!

参考

Can you solve the airplane riddle? – Judd A. Schorr

140字以内の問題文

幼女は6時間で地球一周する飛行機で世界一周する
最大180キロLの燃料を積めるが、それだと世界半周しかできない
他機に一瞬で空中給油が可能な同機体をさらに2機用意して、どうにか1機だけでも世界一周できないだろうか?
なお離着陸できる空港は世界に1つ
全機とも墜落してはいけない