論理クイズ「幼女と白いボールの箱」をちょっと考えてみよう

問題

箱の中に、ボールが1つ入っている。
ボールの色は、黒か白のどちらかである。

この箱の中へ白いボールをひとつ追加して、箱をよく振ってボールを1つ取り出してみたところ、白だった。

さて、箱の中に残ったボールが白である確率は?

  1. 1/2 (50%)
  2. 1/3 (約33%)
  3. 2/3 (約66%)

さあ、解いてみよう!

一見するとカンタンな問題ですが…。

ちょっと考えてみましょう。

確率は、直感を裏切ることがよくあります。

 

 

 

 

正解

2/3(約66%)

解説

“白いボールを取り出した”
“箱の中には白か黒のボール”
“ならば箱の中のボールが白い確率は50%”

……ふつうに考えると、そうなります。

なぜ白いボールである確率がこんなに高いのでしょう?

これは、取り出した白いボールが「最初から箱の中にあったもの」「追加したもの」の両方の可能性があるということに気づけないと解けません。

  1. 最初から箱に入っていたのは、白か黒
  2. 白を1つ追加した
  3. 取り出したのは白

ここまでは大丈夫ですね。

さて、
「最初から箱に入っていたボール」を「白1」あるいは「黒」
「追加した白いボール」を「白2」
とします。

このとき、問題文のシチュエーションが発生するパターンは次の3通り。

 

最初から箱に入っていたボール 取り出したボール
パターンA 白1 白1
パターンB 白1 白2
パターンC 白2

ありえるパターンは3通り。
このうち「箱の中に残っているボールが白」というパターンは2通り。

よって正解は2/3 (約66%)になります。

確率の問題では、「計算しなくても解けるっぽい問題」ほどワナが隠れていることがよくあります。

実世界でも「数字のトリック」としてよく使われる分野です。

類問の論理クイズ「幼女と3枚のカード」もあわせてお楽しみください。