英語の資格試験として有名なTOEIC(トイック)ですが、じつはいくつか種類があります。
似たような名称のテストが多く混乱しやすいので、ちがいを分かりやすくまとめました。
日本で実施されているTOEIC試験は以下の5つです。
- TOEIC テスト
- TOEIC IPテスト
- TOEIC Bdidge テスト
- TOEIC Speaking & Writing テスト
- TOEIC Speaking テスト
それぞれの詳細を見ていきましょう。
※厳密に言うと「TOEIC Writing Test」という種類もありますが、実用性がかなり低いためここでは除きます
目次
TOEIC テスト
いわゆる「ふつうのTOEIC」。
一般的に「TOEIC」というとこの「TOEICテスト」のことを指します。
正式名称は「TOEIC Listening & Reading Test」。
その他、
- TOEIC L & R
- TOEIC公式テスト
- TOEIC公開テスト
- TOEIC
と呼ばれることもあります。
TOEICテスト詳細一覧表
スコア | 990点 |
問題数 | 200問 |
制限時間 | 120分 |
試験内容 | リスニング(聞く) リーディング(読む) |
受験料 | 5,725円 |
試験日 | 年10回(日曜日) |
開催地 | 全国約80都市 |
実用度 | 高 |
リスニング(聞く)、リーディング(読む)という2つの英語力を測定します。
知名度がもっとも高く、就職・転職・入試・留学など多くの場面で役立つテストです。
年間10回も開催されているので手軽に受けられるのも魅力のひとつ。
あまりにも実用性が高いので、正直なところこの「TOEICテスト」のことだけ知っていればあとは覚える必要がないくらいです。
TOEIC IPテスト
一言でいうと「団体向けのTOEICテスト」です。
テスト内容はふつうの「TOEICテスト」とまったく同じ。
- 10名以上の団体受験である
- 受験料がすこし安い(4,155円)
- 公認認定証の発行がない
といった細かな差異はありますが、個人受験であるふつうの「TOEICテスト」と基本的には同一。
大学や会社などの「一斉受験」で採用されるテスト形体です。
TOEIC IPテストで獲得したスコアは、もちろん就職や転職の際に使うことができます。
なので特にちがいを気にする必要はありません。
TOEIC Bridgeテスト
TOEICよりも簡単でより日常的なレベルの英語力が試されます。
英語初〜中級者向けのテストです。
TOEIC Bridgeテスト詳細一覧表
スコア | 180点 |
問題数 | 100問 |
制限時間 | 60分 |
試験内容 | リスニング(聞く) リーディング(読む) |
受験料 | 4,320円 |
試験日 | 年4回(日曜日) |
開催地 | 全国13都市 (札幌・東京・大阪など) |
実用度 | 低 |
- 年4回しか実施されない
- 受験地が少ない
- 高得点を取っても実用性が低い
などの理由から、あまり人気がありません。
本当の英語初心者の方が「とりあえずTOEICの雰囲気を知るため」に受験するくらいしか活用法がないため、これを受けずにいきなり「TOEICテスト」を受験するのが一般的です。
TOEIC Speaking & Writing テスト
「TOEIC S & W テスト」「TOEIC S&W公開テスト」とも呼ばれる上級者向けのTOEICです。
「TOEICテスト」では行っていないスピーキング(話す)・ライティング(書く)といった分野の英語力がテストされます。
日本人が苦手とする「英語発信力(話す・書く力)」を測れるため、近年では就職・転職の際にこのスコアを重視するところが増えてきました。
「TOEICテスト」で高得点を取った後は、この「TOEIC Speaking & Writing テスト」を受けてみるのもいいでしょう。
他のテストとは異なりパソコンで解答するのが特徴です。
TOEIC Speaking & Writing テスト 詳細一覧表
スコア | 400点 |
問題数 | 19問 |
制限時間 | 80分 |
試験内容 | スピーキング(話す) ライティング(書く) |
受験料 | 10,260円 |
試験日 | 年24回(日曜日) |
開催地 | 全国主要都市 (東京・名古屋・大阪など) |
実用度 | 中 |
TOEIC Speaking テスト
英語で「話す」能力をテストできます。
……が、「話す」「書く」能力を同時にテストできる「TOEIC Speaking & Writing テスト」があるので、正直この「TOEIC Speaking テスト」を受けるメリットはほとんどありません。
これを受けるくらいなら「TOEIC Speaking & Writing テスト」を受けましょう。
TOEIC Speaking テスト 詳細一覧表
スコア | 200点 |
問題数 | 11問 |
制限時間 | 20分 |
試験内容 | スピーキング(話す) |
受験料 | 6,804円 |
試験日 | 年24回(日曜日) |
開催地 | 専用会場のみ (東京・名古屋・大阪) |
実用度 | 低 |
まとめ:とにかく「TOEICテスト」が大事!
5種類のTOEICのうち、受けるとメリットが大きい3種類を最後にまとめます。
実用度 | 内容 | 受験料金 | |
TOEIC テスト | 高 | 読む/聞く | 5,725円 |
TOEIC IPテスト | 高 | 読む/聞く | 4,155円 |
TOEIC Speaking & Writing テスト | 中 | 話す/書く | 10,260円 |
受ける順番は
- TOEIC テスト(もしくはTOEIC IP テスト)
- TOEIC Speaking & Writing テスト
が鉄板でおすすめです。
まずは「TOEICテスト」。
これを受けなければ何も始まりません。
学校や会社主催で団体受験する場合は安くておトクな「TOEIC IPテスト」でも大丈夫です。
次に「TOEIC Speaking & Writing テスト」。
正直、「TOEICテスト」で高得点を取っていればほぼ問題ないのですが、職種によってはこっちが必要になることもあります。
外資系・海外営業・国際コミュニケーション系の職を目指すならば強い武器になります。
自分の目的に合ったTOEICを選びましょう。
なるべく勉強しないでTOEIC高得点を取りたいなら、「ネイティブイングリッシュ」という教材がかなりオススメです