難問論理クイズ「幼女と4タイプの正直うそつき村」を小学生の時に解きたかった

論理力をテストする問題、解けますか?

算数、数学的な知識はまったく必要ありません。

なかなかややこしいパズルですが、あきらめずにチャレンジしましょう。

問題

ある村には4タイプの幼女がいる。

  • 「いつも正直者」の幼女は、いつも真実を語る。
  • 「あやしい正直者」の幼女は、いつも真実を語る。ただし例外的に「犯人」の人物を「無実」であると言って嘘をついてしまう。
  • 「いつも嘘つき」の幼女は、いつも嘘をつく。
  • 「正義の嘘つき」の幼女は、いつも嘘をつく。ただし例外的に「犯人」の人物を「犯人」だと正直に言ってしまう

お気に入りのケーキが幼女A,Bのうちどちらか1人に食べられてしまったので、話を聞いた。

A「私が犯人だよ。Bは正直者だよ」
B「私が犯人だよ。Aが犯人だよ。Aは私と同じタイプだよ」

さて、ケーキを食べたのはどちらの幼女だろうか?

さあ、解いてみよう!

形式的には「正直者とうそつき」という基本的な論理クイズです。

が、「犯人に関する情報だけ普段とちがうことを言う」2タイプが加わったことで一気に難しさが上がっています。

正解するのに重要なのは
ひっかけを見抜く目?
頭の柔らかさ?
発想力?

いえ。
必要なのは純粋な論理力のみ

ヒントはなし。

少し下にスクロールすると答えがあります。

 

 

 

 

正解

犯人はB

内訳:
Aは「いつも嘘つき」の幼女
Bは「正義の嘘つき」の幼女

解説

「正直者と嘘つき」クイズの基本戦略は「じっくり場合分け」です。

始めましょう。

Aが「いつも正直者」である場合

A「私が犯人だよ。Bは正直者だよ
B「私が犯人だよ。Aが犯人だよ。Aは私と同じタイプだよ」

Aの発言から、「犯人はA」「Bは正直者グループの幼女」だと確定します。

ケーキを食べたのはどちらか1人なので、当然Bは無実になります。

しかしBは無実であるにも関わらず「私が犯人」と言っていることから、Bが嘘つきグループの幼女であることが確定します。

「無実」の人物を「犯人」だと言えるのは嘘つきグループの人間だけです。

これはAの「Bは正直者グループ」という発言と矛盾します。

よって、この前提はありえません。

Aが「あやしい正直者」である場合

A「私が犯人だよ。Bは正直者だよ」
B「私が犯人だよ。Aが犯人だよ。Aは私と同じタイプだよ」

Aの一言目がすでに矛盾しています。

「犯人である人物」を「無実だ」と言ってしまうあやしい正直者は、「自分が犯人だ」とは決して言えません。

もし犯人なら「無実だ」と言っているはずですし、もし無実なら「自分は犯人だ」という発言が嘘になってしまいます。

かの有名な「自己言及のパラドックス」です。

そういうわけで、この前提もありえません。

Aが「いつも嘘つき」である場合

A「私が犯人だよ。Bは正直者だよ
B「私が犯人だよ。Aが犯人だよ。Aは私と同じタイプだよ」

Aの発言から、「Bが犯人」「Bは嘘つきグループ」であることが確定します。

Bは「いつも嘘つき」「正義の嘘つき」のどちらか。

Bが「いつも嘘つき」だとすると、Bの発言「私が犯人」が矛盾します。
「いつも嘘つき」の幼女は、自分が犯人だったら「自分は無実」と言うはずだからです。
つまりこの前提はありえません。

Bが「正義の嘘つき」だったら?

「犯人である人物を犯人だと言う」Bの発言は、

  • 私が犯人だよ(真実)
  • Aが犯人だよ(嘘)
  • Aは私と同じタイプだよ(嘘)

となり、あらゆる条件と矛盾しません。

これが正解になりそうです。

Aが「正義の嘘つき」である場合

A「私が犯人だよ。Bは正直者だよ
B「私が犯人だよ。Aが犯人だよ。Aは私と同じタイプだよ

Aの発言から、「Aが犯人」「Bは嘘つきグループ」であることが確定します。

Bが「いつも嘘つき」だとしたら、「Aが犯人」というBの発言が矛盾します。

Bが「正義の嘘つき」だとしても、
「私が犯人だよ」(ふつうの嘘)
「Aが犯人だよ」(真実)
までは問題ないのですが、最後の
「Aは私と同じタイプだよ」
が矛盾します。

たしかにAもBも「正義の嘘つき」ですが、「犯人を犯人だと言う」こと以外は嘘をつくはずのBが真実を述べてしまっているのです。

よって、この前提もありえません。

答え

以上より、ありえるパターンは3番目のみ。

犯人はBです。

そして、
Aは「いつも嘘つき」の幼女
Bは「正義の嘘つき」の幼女

です。

まとめ

話はここで終わりではありません。

この問題の正統進化版とでも言うべき論理クイズ「幼女と4タイプの正直うそつき島」に挑戦してみてください。

ぼくが見つけた中でも最高クラスの面白さを誇ります。

さあ。
いますぐ!!

参考

Who is Guilty?