難問論理クイズ「幼女と8枚の切手」で驚異的論理力を体感せよ

問題

赤い切手が4枚、緑の切手が4枚ある。

悪魔はこれらを幼女A,B,Cに見せたあと、それぞれの幼女の額(おでこ)に2枚ずつランダムに切手を貼り付けた。

残った2枚の切手は悪魔のポケットの中に入れられた。

幼女たちは自分の額の切手2枚の色が分からないが、他の幼女の切手が何色なのかは見える。

悪魔は、幼女たちに自分の切手の色が分かるかと順番に聞いた。

幼女A「わからない」
幼女B「わからない」
幼女C「わからない」
幼女A「わからない」
幼女B「わかった!」

さて、幼女Bの2枚の切手の色は?

さあ、解いてみよう!

かなり面白い問題です。

ヒントは特になし!!

少し下にスクロールすると答えがあります。

 

 

 

 

正解

幼女Bの切手は『赤・緑』

解説

特徴的な初期状態

赤い切手4枚と、緑の切手4枚。

幼女たちは2枚ずつをランダムに額に貼られ、誰にも貼られなかった最後の2枚の色は絶対に分からない。

かなり厳しい条件に思えますが、2枚の切手の組み合わせは「赤・赤」「赤・緑」「緑・緑」しかないこと、そしてその組み合わせは実質的に2通りに集約されることに気付けるかどうかがカギです。

まず考えること

本問の条件において、どの幼女も即座に正解(自分の切手が何色なのか)を特定できる組み合わせがあります。

「自分以外の幼女2人の切手がすべて同一色」の場合です。

この時、解答のターンが回ってきた幼女はすぐに自分の切手の色が分かります。

例:
幼女Aから見てBCの切手が「赤・赤」「赤・赤」の場合、Aは自分の切手が「緑・緑」だと分かる。

これがすべての出発点になります。

幼女の発言を順に考察していきましょう。

1番目の発言:幼女A

幼女A「わからない」

最初の発言です。

幼女Aには正解が分からない。

つまり幼女B,Cの4枚の切手は「すべて同一色」というわけではない。

2番目の発言:幼女B

幼女B「わからない」

上記と同様。

幼女A,Cの4枚の切手は「すべて同一色」というわけではない。

3番目の発言:幼女C

幼女C「わからない」

同じく。

幼女B,Cの4枚の切手は「すべて同一色」というわけではない。

解答の1ターン目が終わりました。

この時点で判明しているのは、「同一色4枚の切手を持つ幼女2人の組み合わせは存在しない」ということのみ。

4番目の発言:幼女A

幼女A「わからない」

さて、ここが重要なポイントになります。

Aによる2回目の「わからない」宣言。

この瞬間、Bは以下のように考えます。

「もし私(B)が「赤・赤」の場合、

Aは2回目の解答で、

「Bは赤・赤」
「もし私(A)が赤・赤なら赤の切手は4つ出ていることになりCは自分の切手が「緑・緑」だと分かるはず」
「しかしCは正解が分からないと言った」
「つまり私(A)は赤・赤ではない」
「これは私(A)が緑・緑の場合でも同様」
「つまり私(A)の切手は赤・緑」

という論理をたどり、2回目のターンでAは「自分の切手は赤・緑」という正解にたどりつくはず。

しかしAは2回目の発言時も「分からない」と言った。

つまり、「私(B)が赤・赤の切手を持っているとしたら」という元々の仮定が間違っている。

そしてこれは「私(B)が緑・緑の切手を持っているとしたら」という仮定も同様に間違っていることを意味する。

ということは……」

5番目の発言:幼女B

幼女B「わかった!」

幼女B「私の切手は『赤・緑』!」

幼女B「です!!!」

まとめ

二重仮定という複雑な構造。

論理的すぎてすごく面白い問題でした。

 

なおぼくはこの問題を睡眠導入剤として有効活用しておりました。

条件がシンプルなので簡単に覚えられるこの問題を寝る前に解いてみようとして頭をひねらせると、脳が思考を放棄してびっくりするくらい一瞬で眠れます。

寝不足の 方にもおすすめ 論理クイズ。

参考

MASTERS OF LOGIC PUZZLES (STAMPS)

140字以内の問題文

赤い切手が4枚、緑の切手が4枚ある
悪魔はこれらを幼女ABCの額に2枚ずつランダムに貼り残った2枚の切手を捨てた
幼女は自分の切手は見えないが他人の切手は見える
幼女に自分の切手の色が分かるかと順番に聞いた
A:不明
B:不明
C:不明
A:不明
B:判明
Bの切手の色は?