「どんなテーマで記事を書いたらいいのか?」
ブログ運営者にとって永遠の疑問です。
「そうだ!他に誰も書いていないような珍しいテーマについて書こう!」
そんなことを思っている方がいたら……ちょっと注意が必要です。
私の失敗談
「貴重なコンテンツ」を作ろうとした
むかーしむかし。
それは遥かなる1年半前。
当時の私はブログにかなり力を入れており、「何が何でもアクセス数を増やしたい!」と思っていました。
「でも、いったい何を書けばいいんだろう?」
「特別な知識やスキルなんて持ってないし……」
「そうだ!」
「誰も書いていないことを書こう!」
人口5万人ほどの離島に移住していた経験を活かし、その離島のかなりマイナーな観光情報記事を書きまくりました。
ネットで調べ、図書館で文献を紐解き、現地を訪れて調査・撮影して得た素材をフル活用し、時には観光名所として完全に無名の祠であっても詳しい情報を発信し続けました。
昼間の仕事を終え、夜遅くまでひたすらブログを書き続ける日々。
睡眠時間は3時間前後。
今すぐには結果が出ない?
ブログではよくあることだ。
とにかく今は記事を書き続けるのみ。
そんな日々が2ヶ月ほど続きました。
死にたくなるほど絶望した
心身を削って、眼精疲労で涙が止まらなくなる現象が頻発するも、何とか予定の7割ほどの記事数を書き上げた2ヶ月後。
そこにはまったくアクセスの増えていないブログがありました。
まさに悪夢。
アクセスは、残酷なほど、増えていませんでした。
心が砕ける音が聞こえました。
「こんなにもボロボロになったのに、何ひとつプラスになっていない」
「この2ヶ月は何だったんだ……」
「すべて無意味だったのか」
「なんという無駄な時間を過ごしてしまったのだろう」
ブログに本気で入れ込みすぎて色々と限界に達していた私は、何も変わらなかったブログのアクセス数という現実に押しつぶされ、自殺の二歩手前くらいまで追い詰められました。
自ら死を選ぶ人の気持ちがはじめて分かりました。
「人生をかけた本気の努力を長期間続けた」にも関わらず、その努力自体がすべて無に帰してしまう––。
それは「ゼロ」ではなく。
圧倒的な「マイナス」なのです。
絶望的なほどに。
まあそんな感じで「もうこれ以上つらいのはいやだ!!」と思って自分の人生をファイナルファンタジーしようと思ったのですが、たくさんの気のいい同僚と仕事してるうちに楽しくなってきて「あっこれ別に死ななくてもいいな」と立ち直ったので、やっぱり誰かと楽しく仕事できる環境って大事ですね。
あんなに死に近づいたのは4tトラックに轢き殺されかけて以来でした。
さて、この失敗の原因は何だったのか?
それはひとえに「希少性と重要性を混同してしまったこと」です。
「珍しいものが求められている」とは限らない
希少で貴重なもの
「貴重な情報」は需要があります。
そして多くの場合、「貴重な情報」は「知っている人が少ない情報」を指します。
知っている人が少なくて、それを知りたいと思う人が多ければ、情報の希少性は「貴重性」に繋がります。
希少だが貴重ではないもの
私が書いたのは「離島のきわめてマイナーな観光情報」。
たしかに珍しい情報ではありました。
けれど貴重ではなかったのです。
たしかに「誰も書いていない情報」でした。
けれど「誰も知りたいと思っていない情報」でもあったのです。
だからアクセスが増えなかったのは当然でした。
そもそも需要がないのですから。
「希少な情報」が必ずしも「貴重な情報」であるとは限りません。
対策:記事のテーマは複数に分割しよう
「これは伸びる!」と思ったテーマでも、実際には全く求められていないという状況が多々あります。
そんな時のために、ブログ記事のテーマは一極化を避け、なるべく複数のテーマを扱うようにしましょう。
かと言って10も20も雑多なテーマを打ち出すのは逆効果です。
ブログを訪れたユーザーに「ブログの特徴」が伝わらず、リピーター化に繋がりません。
ブログのメインテーマを2〜5個は設定し、「伸びない記事ジャンルがあったとしても全体的なダメージを最小限にする」ことを心がけてください。
たとえ「実際は誰も知りたくないジャンル」に気づかず記事を量産し続けていたとしても、それ以外のジャンルの記事によってブログのアクセスは増加していきます。
「本当にこのジャンル/テーマは需要があるのか」がハッキリわかるまでは、ひとつのジャンルに全力投球することは避けてください。
失敗した時に目も当てられません。
まとめ
ちなみに「失敗談」の時に書いた記事はすべて削除しました。
誰にも読まれない(=何の役にも立っていない)記事が大量にあると、ブログを訪れたユーザーにとっては不便なので。
「オリジナリティのある記事を書いているのに、なぜかアクセスが伸びない」
「独自性の高いテーマを発信しているのに、なぜか読んでもらえない」
そんな時は記事のテーマを見直してみてください。
そもそも「読みたいと思う人がいないテーマ」で記事を書いている可能性があります。