私は月間アクセス20万PVの雑記ブログを運営しています。
ずっと1人でやってきました。
ブロガー仲間が必要になったことは1回もありません。
以下では「たとえブログの仲間・同士がおらず孤独でもブログは継続できるし成長する」ということを解説します。
目次
ブログに仲間は必要なのか?
最近、「ブロガー仲間を作りたい!」「ブロガー仲間といっしょにがんばりたい!」という需要に応えたオンラインコミュニティやサロン、Twitterでの仲間募集が流行しています。
「仲間といればブログのモチベーションが高まる!メリットが多い!」というのがその要旨です。
結論から申し上げると、こうしたシステムは非常に合理的かつ効果的です。
海外の研究「つながることの重要性」でも示された通り、人間はどこかのコミュニティに所属している方がメンタルに良い影響を与えます。
相互に良い影響を与え、不明点を解消し、情報交換し、切磋琢磨する––。
それらがきちんと機能すれば大きなプラスになります。
だからといって「1人でのブログ運営」が不合理なのかと言われると、そうではありません。
たとえ仲間がいなくても1人でブログを続けていくことは可能です。
そして私の場合、「1人でブログ運営すること」のメリットが「仲間を作ること」のメリットを上回ったから、今も1人でやっているのです。
「1人でブログ」「みんなでブログ」はどちらが良い?
「1人でブログ」のメリット・デメリット
メリット
・無料
・時間を最大限に活用できる
・対人関係がないので心穏やか
デメリット
・さみしい
・何かあっても頼れる人がいない
・情報交換ができない
「みんなでブログ」のメリット・デメリット
メリット
・さみしくない
・頼れる人がいる(場合が多い)
・情報交換が活発にできる
デメリット
・コミュニティ参加費が有料の場合が多い
・コミュ二ケーションに時間がとられる
・対人関係の軋轢が生まれることがある
私がブログ仲間を作らない理由
忙しい
もっとも単純な理由がこれ。
やることがいっぱいあるので、交流に割く時間がないのです。
私は自身の生活費を稼ぐための本業はもちろん、ブログ運営ではWebデザイン・コーディング・記事執筆をすべて1人で行っています。
似たような境遇の方はお分かりになると思うのですが、ブログに関するすべてを自力でこなそうとするとそれ以外の時間が消え去ります。
特に記事のライティング。
私はかなり多くの時間を費して1記事を書き上げるスタイルなので、それはそれは時計が光陰矢のごとく周回します。
1記事を完成させるのに60時間かかったこともあります。
参考:超難問論理クイズ「2人の幼女とチェス盤の部屋」が本当に難しすぎた
↑の記事ですね。
まぁ書いててめっちゃ楽しかったですし多くの方に読んでいただいてるので大満足ですが。
とにかく時間がありません。
本業やブログ以外にも、友人と出かけたり運動したり本を読んだりしたいです。
「時間を節約するために記事執筆以外は外注すればいいのでは?」と思った時期もあったのですが、自分ですべてやることが大きなスキルアップに繋がる(後でくわしく述べます)し、何より自分のブログはとても愛着のある大事なものなので自分の全力で管理運営したいという思いがあります。
そういうわけで、他のブロガーさんと交流する時間的余裕がないのです。
慣れて、不要になった
私がブログを始めた2015年当時、現在のようなオンラインコミュニティは存在しませんでした。
……いやよく考えるとありましたよね。
はてなブロガーさんたちとか楽しそうでした。
ま、まぁいいです。
当時の私はSNSを一切やらず、コメント欄も掲示板も設置せずにWordPressでブログを始めました。
この状況ですと、当然ですが誰かと交流する機会がありません。
そのため、技術的に分からないことや不安に思ったことは全部ググって調べました。
ネットで参考になりそうな記事を見つけ、自分で試してみて、結果を確認し、ダメだったら別の方法でもう一度トライし、それでもダメなら代替案を探す。
理解・実践するために勉強が必要だったら、本を買って何日かけてでもスキルを叩き込みました。
そんな感じで3年経った今。
ある程度のことなら自力で解決できるようになり、そこそこの実績も出始め、「どうすればこれからブログが伸びるのか」ということも詳しく理解し、モチベーションの管理やブログへの向き合い方もかなり満足のいくものになってきました。
そうです。
1人でやることに慣れすぎて、なおかつ現状に満足しているので、仲間を作る必要がなくなってしまったのです。
ここまでくると話が根本的になります。
「不要だから求めない」
とてもシンプルな答えです。
いつか私にもできるのでしょうか。
心を許し切磋琢磨し合う”友”が。
まあ当分はできなさそうなので1人でやっていきますね!
コミュニケーションのコストが高い
人はなぜコミュニティに所属するのか?
その理由は以下の3つに大別されます。
- コミュニケーションを取りたい
- 影響を受けたい
- 影響を与えたい
これらのいずれかが十全に実現されれば理想的です。
ところで。
コミュニティに所属すると、当然ですがコミュニケーションが発生します。
重要なことや重要じゃないことをお話するアレ。
これがもう、すごく苦手です。
私はマルチタスクな人間ではないので、ひとつの作業をしている時はひとつのことにしか集中できません。
音楽をかけることもテレビをつけることもなく、ひたすら無音の環境でデスクに向かって調べごとをしたり記事を書いたりしています。
LINEやメッセージが来ても、緊急な連絡でない限りはすべてスルーします。
こういう状況なので、コミュニケーションの機会が生まれるオンラインコミュニティは、私にとっては作業の時間が奪われるだけという結果になりかねません。
「1人で問題なくやっていけている」という現状もそれに拍車をかけています。
また、コミュニケーションを行うのは生の人間同士であり、そこには多かれ少なかれ軋轢が必ず発生します。
オーストリア心理学者アルフレッド・アドラーは
と分析しました。
何の問題もなく心穏やかに情熱を持って楽しくブログ更新ができている以上、(たとえプラスのことが起こるのだとしても)時間的・精神的な余裕が削られうる「仲間とのコミュニケーション」は……今は、必要ありません。
ブログ仲間なしでもブログが成長する理由
自分のブログを書いてくれるのは自分だけ
ブログ仲間とは、「ブログを書いている人」2人以上の関係性を指します。
自分はブログを書いていますが、相手もブログを書いています。
ブログ仲間が自分のブログ記事を書いてくれるわけではありません。
ブログ仲間がいようがいまいが、自分のブログを書くのは自分1人です。
なので実際的な作業を考えると、ブログ仲間がいなくてもやることは一緒です。
もちろんモチベーション管理や情報交換が目的でブログ仲間を作っている人もいるかもしれません。
けれどブログ最大のメインタスクである「記事を書く」という一点において、実際に手を動かしてくれるのは他人ではなく自分。
結局、自分1人がやれるかどうかにかかっているのです。
なので、ブログが伸びる人は1人だろうが複数人の仲間がいようが伸びていきます。
「当事者意識がある」「甘えがない」「考えて実行する」人は、所属の有無に関わらず成果を出していくものなのです。
仲間がいなければ地力がつきやすい
これはちょっと主観が入ります。
私はブログ仲間がおらず、分からないことや不安なことは誰にも聞けませんでした。
全部、自分で調べて実行して試行錯誤しました。
なんども挫折しました。
あきらめたくなっても頼りになるのは自分だけなので、その時その時でなんとか形にしてきました。
そんなことを繰り返していたら、いつの間にか「Webデザイナー」「ライター」「翻訳家」としてそれぞれ個別のお仕事をいただくまでにスキルが高まりました。
ブログを見た方がお声をかけてくださることも増えました。
HTML+CSS、PHP、JavaScript、CentOS+nginxでのサーバ構築、SEO、デザイン、コピーライティング、翻訳ライティング……
この3年間で身につけたスキルの質と量は、それ以前の人生とくらべて段違いです。
誰にも頼れなかったから、すべてをやるしかなかった。
だから地力が身についた。
今では1人でやってきてよかったと心から思います。
もちろん、「仲間がいると地力がつかない」と言いたいわけではありません。
ただ私の場合は「誰にも頼れない状況の方が地力がついた」というだけの話です。
いちど頼ると、際限なく甘えてしまいますので。
このあたりは個人差があります。
でもひとまず、私は言いたいのです。
「ずっと1人でやっていてもちゃんと成長するよ」と。
ブログを続けられるかどうかは、仲間の有無と関係ない
「仲間がいなければブログを続けられない……」とお悩みの方にお知らせです。
たぶん仲間がいても続けられません。
いま、初心者ブロガーさんが10人いるとします。
そのうち2年後まで生き残っているのは1人だけです。
参考:ブログは一年続くの?読者数は?2万件のはてなブログで分析する
ブログを始めた人の90%が2年以内に消えていきます。
これは、ブロガー同士の交流がもっとも活発なブログサービスである「はてなブログ」を対象に調査されたデータです。
すぐにでも誰かと繋がり、コミュニケーションが取れる状態で、多数のブロガー同士が交流しあっていても、わずか24ヶ月でそのほとんどが姿を消してしまう……。
これは、ブログ界において「常識」ともいえる現象です。
ブログ継続の難しさがうかがえます。
実際に私もこの3年間で「同期のブロガーが全員いなくなった」「生き残っているブログがほとんど無い」という話を砂漠の砂の粒の数ほど聞いてきました。
「仲間がいれば大丈夫」かもしれません。
ですが高い確率で、その仲間はいなくなります。
その時たとえ1人でもブログを続けていけるかどうか。
「仲間がいなければ何もできない」という状態だけは避けましょう。
情報入手はコミュニティに所属しなくても可能
ブログ仲間を求める理由に「情報交換」が挙げられます。
「分からないところを知りたい!」
「最新情報を知りたい!」
「お得なテクを学びたい!」
確かに、その情報にくわしい人がいて、かつその人が教えてくれるなら大きなメリットです。
ただそういった情報の多くは、コミュニティに所属していなくても得られます。
私は定期的に以下の情報をチェックしています。
- Web技術
- SEO
- Web全般情報
- お気に入りのブログ
- 有力な技術者・デザイナーさんたちのTwitterでの発言
- 書籍
適度に情報をインプットすることで、時代の流れに適応することを心がけています。
一般に、そのコミュニティに属さないと得られない情報というものは多くありません。
クローズドなコミュニティでもっともらしく提供される「極秘情報」は、そこに所属せずとも無料(あるいは有料)で手に入る情報が形を変えたものです。
もちろん探索費用(その情報を探すための時間的・金銭的コスト)を考えると、「有益な情報であふれるコミュニティ」に所属するのは悪い手段ではないのかもしれません。
が、1人でも問題なく情報が手に入る以上、それだけを理由にムリに仲間を作る必要はありません。
ブログ仲間を否定したいわけではない
まーそのもちろんですね!
やりもしないうちから「自分には必要ない」「価値がない」って思い込むのはイソップ童話の「すっぱいブドウ」そのものなので!
もしかしたら私にも必要なことなのかもしれませんし、とっても価値あるものなのかもしれません!
ブログに失敗して死にそうになった時だって職場の仲間に助けられましたし、そういう意味ではやはり人とのふれあいって大事です!
参考:ブログを書くときは「需要の多さ」と「希少性」を混同しないよう注意
でもそんなこと言ったら、ネットのデザインスクールに通えば図解のデザイン力は上がりますし、プログラミング講座を受ければブログをもっと便利にできるかもしれない。
もっと技術書を読めば最新のWebトレンドに対応できるかもしれないし、セミナーを受ければタメになることを聞けるかもしれない。
そう考えると、キリがありません。
時間は有限です。
「良さそうなもの全部」はやっていられません。
そして往往にして、やったことの成果を実感できるのはやや未来の話です。
「やっておいてよかったな」と思うことをたくさん実行してきました。
「やらなければよかった」と思うことはそれ以上にやらかしてきました。
だから、選択したのです。
とりあえず今はブログ仲間は作らないと。
まとめ:自分に合った方法を選ぼう
ブロガー仲間という存在は、人によって大きな影響を与えます。
「仲間がいる方が結果的には良かった」という方もきっと少なくないでしょう。
あまり肩ひじ張らずにブログ仲間を募集してみるのもいいかもしれません。
ちょっと試してみてダメなら中止すればいいだけの話です。
自分に合った方法を模索してください。
「たとえ1人でも問題なかった」私の存在が、あなたにとって何かの役に立ちますように。
1人ブロガーさん、いますか?
これからもがんばってください。
私もがんばります。
ちなみに私は月間アクセス数が100万PVになった時、
ってドヤ顔で言いたいがために1人を貫いてるフシがあります。
そうです中二病です。
どうしようもないですね。
サガなので。
でも、「Webクリエイターボックス」さんや「ENJILOG」さんたちのような、無料なのに驚くほどクオリティーの高い情報を発信してくださる方々のWebサイトを見て育ちましたし、そもそもブログのアクセスが伸びたのは訪れてくださる読者さんたちのおかげですからね。
「いつも誰かに助けられている」という気持ちを忘れたくないです。
あまりドヤ顔せずに、先人を尊敬し、ユーザーに寄り添ったブログ運営を続けていきます。
はい!
さーーー今日も記事を書こう!!!
すべての「1人ブロガー」の方々へこの曲を贈ります。